2021.09.08更新

皆さん、親知らずって聞いたことがありますよね。
通常、歯は上顎にも下顎にも14本ずつ、上下で28本あれば十分満足した咀嚼ができます。つまり、中切歯から第2大臼歯まで揃っていれば正常な状態なのですが、親知らずは、その第2大臼歯の後ろに生えていて、第3大臼歯と呼ばれています。多くの方は、顎の奥には十分なスペースがないため、親知らずが真っ直ぐに生えることは少なく、無理な生え方をしています。そのため、生える方向が歪んでいたり、十分に生えきれずに歯茎の中に埋まっている状態になっていることが多いのです。そのような親知らずでは、上下をきちんと咬み合わせることができないため、そこで噛むという機能が失われています。それどころか、残しておくことの悪影響が多いことを知っておいて下さい。

まずは、親知らずの位置まで歯ブラシを届かすことが難しいため、多くは虫歯になっていきます。しかし、その虫歯は親知らずに留まらず、その前の第2大臼歯に波及することが大きな問題です。とくに第2大臼歯と親知らずの間に虫歯ができることが多く、そのため十分な治療ができないことがあります(お口を開けることに限界があり、器具や器材がそこまで入らないことが要因です)。

次に、これは下顎に多いのですが、親知らずが生えきれずに、歯茎の中で斜めや横に向いていることがあります。この場合、歯茎の上に親知らずの一部分が出ているのですが、その歯茎の周りが腫れて痛みが出ることがあります。親知らずのあたりが痛いということで緊急に当クリニックに来られる患者さんも多くおられます。これは、”智歯周囲炎”と言って、中途半端に生えている親知らずの周りの歯茎が細菌感染を起こして、炎症が拡がっている状況です。その状態を放置することで扁桃や喉の奥まで感染が拡がり、ひどい場合は入院しなければならないこともあります。幸い現代の医学では、よく効く抗生物質があるため、すぐにお薬を服用することで、そこまで感染が拡がることは防ぐことができます。

親知らず

では、そのような親知らずがある場合、どうすればいいのでしょうか?答えは、抜歯をすることをお勧めします。本来は、そのような悪影響や症状が出ていないときに抜歯をしておくことがいいのですが、患者さんの気持ちとして、”痛みも腫れもないのに、痛い思いをして抜歯をするのはどうも・・・”と二の足を踏むことはよく理解できます。しかし、一生持たせたい第2大臼歯を守るためにも、また急な痛みや腫れが出て、すぐに対処できない危険性も含めて、時間的に余裕があるときに抜歯をしておくことも大切です。
統計をみますと、第2大臼歯を失う原因の多くが親知らずによる影響であることが分かっています。第2大臼歯を失うことで、咀嚼する効率が大きく低下することになります。そのため、入れ歯になる可能性も大きくなり、その時期も早まります。今は、インプラントの技術も進んでいますが、そのための時間や費用は大きな負担になります。もちろん、できるだけ自分の歯は残した方がいいので、もし不用な親知らずがありましたら、是非歯科医師と相談して下さい。親知らずがあるかどうかがご自分で判断できない場合でも一枚のレントゲン写真ですべて見つけることができます。

では、親知らずを抜く時の注意事項は何でしょうか?上顎と下顎では若干異なってきます。上顎では、副鼻腔(上顎洞)があり、その中に親知らずの根が入り込んでいる場合は、要注意です。抜くことで、その穴と副鼻腔が繋がってしまい、副鼻腔炎を起こすことがあります。また、下顎では、骨の中に下歯槽管という管があり、その中に太い神経と血管が詰まっています。抜歯をする際に、その神経や血管を傷つけてしまうと、神経麻痺や大量出血の危険性もあります。そのため、抜く前に親知らずの状況をしっかりと知るためにCT撮影は絶対に行う必要があります。

CTの画像を診査し、通常の(問題がない)状態の親知らずであれば、当クリニックで抜くことができますが、少しでも危険を伴うと判断した場合は、大学病院や口腔外科の専門病院に紹介致します。いずれにしても、術前にしっかりとした診査をして、安全で、安心して抜くことが大切です。抜いた後は、必ず翌日に洗浄に来ていただき、縫合をした場合は、1週間~10日後くらいに抜糸のために来院していただきます。抜歯後、上顎の親知らずは腫れることは少ないのですが、下顎で歯茎の下に埋もれている親知らずでは、大半が腫れます。そのため、十分な投薬(抗生物質と消炎鎮痛剤)が必要になりますが、多くの場合、1週間ですべての症状(腫れや痛み)が収まることが確認されています。
もし、早く親知らずを抜いておきたい(あるいは、抜いておいた方がいいかどうか知りたい)という患者さんは、当クリニックに連絡を下さい。適切なアドバイスをさせていただきます。

2021.01.08更新

 皆さんは今までムロンジェやブロンジェ、ドロンジェという言葉を聞いたことがありますか?
MRONJ(ムロンジェ)とは、Medication-Related OsteoNecrosis of the Jawの略で日本語訳をすると薬剤関連顎骨壊死と訳されます。
 詳しく説明すると、MRONJとは骨粗しょう症のお薬であるビスホスホネート製剤やデノスマブ(ランマーク、プラリア)、あるいは抗がん剤であるアバスチン、スーテント、ラパマイシン、ネクサバールなどの使用中・使用後にお口の中の手術を行うと顎骨壊死(顎の骨が腐ること)が起こり、その腐った骨が粘膜や皮膚に出てしまうことが報告されています。BRONJ(ブロンジェ)とはビスホスホネート製剤が原因で起こるもの、DRONJ(ドロンジェ)とはデノスマブが原因で起こるものを指しますので、MRONJの中の一つがBRONJやDRONJであるという位置づけになっています。

骨粗しょう症とは、骨の強度が低下してもろくなり、骨折しやすくなる病気です。骨の強度を規定する要因としては、骨密度と骨の質(骨質)があります。骨の強度に関しては、70%が骨密度、残りの30%は骨質に影響されるといわれています。そして、骨の強度が低下する主な要因としては、女性ホルモンであるエストロゲンの欠乏、加齢、運動不足などの生活習慣の3つが考えられます。
 
 MRONJは約半分の人が歯を抜いた後の治癒不全として起こり、残りは歯性感染病巣(虫歯から起きた根の病気や歯周病)の放置や合わない入れ歯を使うことで出来た歯茎の傷が原因で起こります。初期症状は何もないのですが、進行すれば痛みや膿が出てきます。通常の骨壊死と異なり、骨壊死が限局化せず進行していく事が問題で、癌・骨転移患者で生じたMRONJでは有効な治療法が確立されていません。

 抗がん剤は休薬することは基本的に難しいので、ここからはBRONJ、DRONJについて考えていきます。

ビスホスホネート製剤やデノスマブを使用している方が歯科治療を受ける際に気をつけるべきポイントをQ&Aで見ていきましょう。

Q1 薬を止めることは必要か
A1 国内外ともに薬を止めることは推奨されておらず、BRONJやDRONJの予防効果は認められていない

Q2 抜歯はすべきか
A2 残せない歯はBRONJ、DRONJを引き起こさない為に速やかに抜歯するべきである

Q3 歯周病の治療はすべきか
A3 非外科的治療(メスを使わない、手術もしない)を主体として行う。再生療法は行わない

Q4 根管治療は行うべきか
A4 根管治療はしても良いが、歯根端切除術(歯茎をめくって根の先を切る手術)は行わない

Q5 被せ物や入れ歯で気をつけることはあるか
A5 被せ物は通常通りで問題ない。入れ歯は合っていなければ、合う様に調整するか新しく作り変える

Q6 インプラント治療はしても良いか
A6 して良い場合としてはいけない場合がある

Q7 インプラント治療後にビスホスホネート製剤、デノスマブを使用するとBRONJ、DRONJは起こるか
A7 起こる場合があるので注意が必要

Q8 インプラント周囲炎はBRONJ、DRONJを引き起こすことがあるかどうか
A8 引き起こす可能性が非常に高い

 特に注意したいのはQ7です。
骨粗しょう症は特に閉経後の女性がなりやすく、将来的にビスホスホネート製剤、デノスマブを飲まなくてはいけない状態になる方は決して少なくありません。ですので安易にインプラントを選択するのではなく、この様なリスクがあることを十分に考えた上での選択が必要になると思います。
 また、Q8も注意が必要です。
インプラントを入れた後にメインテナンスを継続的に行わなければ、誰でもインプラント周囲炎になるリスクが高くなります。これらの薬剤を飲まれている方はそれによってBRONJやDRONJを引き起こす可能性が高まります。ですので、メインテナンスがいかに重要であるかも分かって頂けたと思います。
 これらのお薬を飲まれている方は必ず担当医までお伝えください。また、分からないことや、ご不明点がございましたら直接、担当医までお尋ね下さい。

 

2020.04.08更新

インプラント治療は、すべての患者さんにできるわけではないのです。
例えば、全身的な原因として、糖尿病や高血圧、骨粗しょう症などの病気を抱えている患者さんの場合、
インプラントに限らず、抜歯などの手術もできないことがあります。
一方、局所的な原因でインプラントが使えない場合もあります。
インプラント治療は、歯を抜いた後で、そこに十分な量と適切な硬さの骨が
あって初めて適用できるものですが、歯を抜いて時間が経つと、骨が吸収して
減ってしまうことで、骨の量が少なくなっている場合が多いのです。その場合
、人工の骨を使って骨を造成させる技術が進んでおり、現在では多くのケース
でインプラント治療は可能になっています。
しかし、上顎の大臼歯部では上顎洞という大きな空洞があり、また下顎臼歯
部では下歯槽管という、大きな神経や血管が入った管が骨の中に入っています
。そのような場合では、今まではインプラント治療ができないことが多く、で
きたとしても、例えば上顎洞までの骨が少ない場合などは、上顎洞底挙上術と
いって、上顎洞の中に骨を填入して、約8~10ヶ月後にインプラントを入れる
といった特別な処置が必要でした。そのデメリットは、手術が2回に渡ること
や治療期間がかなり長くなるといったことがありました。また、それに伴い治
療費も高くなります。
そこで、近年ショートインプラントという短いインプラントが登場したこと
で、それらの問題も解決され、非常に良い治療結果がもたらされています。つ
まり、今までのインプラントでは対応が困難であった垂直的に骨量が不足して
いる症例において、新たな治療オプションとして多くの注目を浴びています。
とくに、今まで不可能であった下歯槽管までに十分な量の骨が無いケースにで
も応用でき、インプラントの適用範囲が大きく広がりました。
私たちのクリニックで用いているのは、ジンマーバイオメッド社から提供さ
れるT3ショート・インプラントです。インプラントの直径が、5mmと6mmがあり
、長さもそれぞれに5mmと6mmがラインナップされています。従来の多くのイン
プラントシステムでは、一番短いインプラントでも8mmが限界でしたが、多く
の研究の結果、このように短いインプラントでも長期に渡って機能することが
分かったのです。今までインプラントができなかった部位や、できても多くの
付加的な処置が必要であった部位において適用できるようになったことは、現
代医学のサイエンスとテクノロジーの進歩だと思います。今までインプラント
ができずに諦めていた患者さんにとって大きな朗報です。もちろん、適応症が
あり、十分な診査が必要ですので、一度、当クリニックに相談に来ていただく
ことをお勧めします。

ショートインプラントの適応部位

ショート

2019.08.06更新

インプラント

インプラント

インプラント

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お

インプラント

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2018.11.01更新

オーバーデンチャー

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歯科医師が治療に通うデンタルクリニック 医療法人 宝樹会 福西歯科クリニック 電話受付時間 月~土 9:30~19:00 06-6343-7586
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